第十三回 湯会レポート@土湯アラフドアートアニュアル2013

福島県、土湯温泉で開催中の「土湯アラフドアートアニュアル2013」で湯会を開催してきました!
「土湯アラフドアートアニュアル2013」は、3.11以降、福島原発の風評被害で観光客が半減した土湯温泉で「新雪を踏み固めて道を作る」を意味する地元の言葉「アラフド」を名前として今年から始まったアート展。初回のディレクターとして奮闘するユミソンに誘われ、湯道としても現地で湯会を開催することにしたのでした。というわけで、湯道メンバーの近藤がレポートします。

9月28日当日、東京からレンタカーで出発した湯道メンバーですが、僕自身久々の運転で首都高に乗った途端、心臓がバクバク…。結局、車で行くのを断念して返却し、新幹線で向かうという珍道中(笑)でしたが…無事、土湯温泉に到着。

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まずは、同展ディレクターのユミソンや現地参加の方々と合流してアートツア—へ。

廃館となった旅館の壁面に描かれたグラフィティー・アーティストSUIKOによる特大こけし壁画は圧巻(サイズ参考に僕と娘)。そう、土湯温泉は「こけしと水芭蕉」で有名な町なのです。

土湯アラフドアートアニュアル2013

東京からキュレーターの森司さんや地元のTV局スタッフも同行して、廃旅館跡や元社員寮、スナック跡など、様々な記憶の残る場所に点在する作品をめぐります。地元の写真家、佐藤一弘さんによるこけしのポートレイト、現代芸術家こけし絵つけ、ピメリコ「こけしのフィットネスルーム」等、こけしにまつわる作品も多いです。廃旅館跡地に建つ茶室ならぬ「差室」には湯道にも通ずるものを感じたり。特に印象に残ったのは、清水玲さんの「部屋の部屋」。一見、漢字のように見える文字とその下に散乱する文字のかけら…よく見ていると漢字がひらがなとして全体が文章として見えてくる!

土湯アラフドアートアニュアル2013

当日はちょうど開発好明さんが率いる Daylily Art Circusも開催中。文字通り、移動サーカス団のように各地を移動しながらアーティスト達の作品を展示する展覧会に、子供のテンションは一気に最高潮。

土湯アラフドアートアニュアル2013

ツア—後に、お風呂に入った後は参加者一品ずつ持ち寄りによる「混浴鍋」。
昆布と鳥肉の出汁に醤油を加えた豚肉ときのこ鍋をベースに、一品ずつ入れていきます。

・青森のせんべい(普通に美味しい)

・大阪のたこ焼き(明石焼もあるせいか、意外と美味しい)

・トマト(ネット調べで「鍋の意外な具第一位」意外と美味しい)、

・おでんの具(出汁の甘さが鍋とあわず今イチ…)

・土湯温泉名産のこんにゃく(別鍋で食べて大正解!美味しい。セシウム対策にもなるとか)

・グリーンカレーをつけ汁に(意外と美味しい)

などなど。湯を通じて多様な人が日頃の肩書きや立場を脱ぎ捨て、ゆるりと対話を楽しむのが湯会の流儀。

今回の湯会でも、中村ケンゴと僕、娘3歳と母をはじめ、温泉とこけし好き74歳の大川さん、アートアニュアル参加の女子3人組「泥沼コミュニティ」、アーティストの鉾井くん、同展ディレクターのユミソン、事務局の山本くん、土湯温泉からも除染仕事を終えて来てくれた方などなど、まさに老若男女、多種多様な参加者と一緒に「精神の混浴」しつつ夜は更けていったのでした。

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泥沼コミュニティ
2012年3月から、アートイベントなどで出会った人々が、ある場所に集まってお酒や食事を楽しみながら展覧会をはしごする「泥沼トラベル」を開始。その後、滞在型イベント「泥沼荘」や、お酒を飲みながら描くアーカイブとしての「泥ーイング」など、その都度集まったメンバーによって試験的にイベントを実施している。[今回のメンバー:榎本浩子、沼下桂子、萩原綾乃]


土湯アラフドアートアニュアル2013

2日目、朝温泉に入ったあとは、泥沼コミュニティの3人組と作品めぐり。川原で行われていたのは山崎哲史さん演出による、女優のいずみひなさんのパフォーマンス「起き上がりコケシ」に福島中央テレビの取材も。華やかな衣装に、京劇や以前に内モンゴルで見た踊りを思い出したり、川原に美しく横たわる姿に写真家、伊島薫さんの「死体のある風景」を思い出したりも。

土湯アラフドアートアニュアル2013

そして、旅館跡地でのライブ演奏が終ったところへ、踊りを終えたいずみひなさんも合流。間近で見ても美しいオーラにドキドキする娘と僕、中村ケンゴと泥沼コミュニティーの3人と記念写真。

土湯アラフドアートアニュアル2013

泥沼コミュニティ「次の誰かのためのしおり」。土湯温泉に次に来る方のために、自分のおすすめのスポットを記すと温泉まんじゅうがもらえます。

土湯アラフドアートアニュアル2013

町の至るところに足湯スポットが。湯で御一緒した人とは積極的に対話するのが湯道。
お土産屋さんや、まんじゅう屋さん…様々な人と対話したこの二日間。3.11以降、風評被害で観光客数が半減してした現実を体感しつつ、この町と人、こけしの魅力に触れ、ますます好きになってきました。土湯のみなさん、湯会に参加頂いたみなさん、ありがとうございました!

土湯アラフドアートアニュアル2013」は10月14日まで開催中!
「アニュアル」というだけに来年もまた開催。湯道でも来年はぐっとパワーアップした湯会を開催したいと思いますので是非また参加ください!

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最後に、今回の宿泊場所となった「中の湯」の前で泥沼コミュニティーの3人と記念写真。昨日会ったばかりなのに、すっかり打ち解けた老若男女入り交じる集団に、なんだか「拡大家族」という言葉を思い出したり。湯がつなぐコミュニティー。湯の力は偉大です。(近藤)

土湯アラフドアートアニュアル2013

<写真左>レジデンスとして使われている中の湯向かいにある、おみやげ屋さんで飼われている犬、もとは被災犬だそう。すっかり里親であるおみやげ屋さんのおばさんに懐いていました。


<写真右>土湯温泉支所の売店に貼りだされていた土湯名物のこんにゃくのポスター、「食生活でらくらく放射能対策!! 放射性セシウム対策に最適!金蒟館のこんにゃく」のコピー。なんともいえない気分に。売店が入っている建物の2階には放射線検査の施設も入っているそう。土湯温泉自体の線量は低く、除染の必要もないということです。(ケンゴ)




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